2020年4月17日金曜日

チャラ描き部~毎日の花/植物編①

チャラ描きとは
描画材、支持体を問わず、その場にあるもので、その場にあるもの、又は想像上で、短時間で、チャラチャラっと描くこと。要するに落書き。
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皆家庭課題頑張っている最中でしょうか。

ここで描く花/植物はちょっとチャラ描きとは逸れます
なぜかというと、花はちょっとだけ時間かかるモチーフだと解してます。

・形が複雑
・同時に空いている形(図の方でなく地の方)も見ていく

ですが、構造/成り立ちを理解していればクオリティ落とさずにまずまずのスピードでもできるようになります。
外で歩いていた時に「あっ…」と気づいた時に描けるようになると気持ちも上がりますね。
これはH水講師が描いたアネモネ(ipad使用) 最近はデジ絵でも描けますね!






















別例で進行説明
・ユリ
・スケッチブック F6
・鉛筆 ステッドラーやユニ 6B~2Hまで
(ビールジョッキに活けられていますね…)




①「あたり」
探っていく/どういう構図(最終的な見え方)かはもう決めてある/主役となる花の位置はもう決めてある
無作為には描いてないです。ここがちょっといつもの「チャラ」とは違う心持ちです。前回の静物モチーフ「幾何製品」の構造はシンプルです。円筒とか円とか、箱型とか。踏まえる構造もわかりやすい。
花/植物にはシンプル構造体の考え方に+「歪み」「表情=ディティール」を一緒に描いていく(同時進行の方が花らしい雰囲気になり易い)ので、同時進行にちょっと緊張もあります。でも間違えたら消せばよい。緊張感も清々しいものとして、やはり気楽に、前向きにクオリティを目指しましょう。



「あたり」「探り」後 距離感を線で出していく
手前にせり出しているメインの花をグッと描き起こしていきます。
芯と、開いている花びらを3D的に出来ると良いです。




やはり距離感大事に 茎を中心として手前、奥、と変わらず「3D」感覚で
花は平面として身近なデザインに使われがち、平面としても美しいですが、なんといっても圧倒的に「立体」の要素あります。チャラとは違って日本画科受験の着彩としての練習を考えているなら、その「立体」強度に負けないように描いていきましょう。
手前の葉っぱも距離感として描き起こしていきます。




奥も描いていく途中で弱くなってきたと感じたら手前にも手を入れていきます。
もう一度線を強くしてみたり。線も2重にしたくなかったらちょっと練ゴムでたたいて弱くしてもう一度描いたりもします。




⑤終了
終了も自分で決めてよいです。何度も描いて感覚を掴んでいきましょう。

①にコメントが多いように、①「あたり」の段階で色々感じたり考えていくことが大事になってきます。絵も描いている途中の思考ももちろんとても大事ですが、それよりも大事なのは
モチーフを「どう」「描こうとしているか」
など、最初が肝心だと言えます。
またいずれこのことは別回で書いてもよいですね。

では、ショナビ日本画講師陣の今回インスタは「花」「植物」を投下しておきます〇
花はやはり皆とてもたくさん描いており、多くアップしてみました!「チャラ」にしてはクオリティ高いです。
良かったら見てみてください〇 → 湘南美 日本画 Instagram


湘南美日本画講師






2020年4月15日水曜日

チャラ描き部~まずはとりあえず、なんでも。


チャラ描きとは
描画材、支持体を問わず、その場にあるもので、その場にあるもの、又は想像上で、短時間で、チャラチャラっと描くこと。要するに落書き。


描画材…家にあるものなんでも。
ノート、付箋、メモ用紙、スケッチブック、なんでも良いです。
雑紙とかをクリップにまとめておいても良いでしょう。
鉛筆、ペン、シャープペン、筆ペン、マジック、なんでもOKです。
で、それらを自分の部屋だけでなく、リビングなどにも持ち込みましょう。
家族と共有スペースですが、「ちょっと置かせて…」「(…コソッと)」置いておく。
一人暮らしの人は目に付くところ、手が届くところに常に置いておきましょう。携帯してもOK!


こんな感じでキラクに~

で、開始です!
まずは少しマジメな(?)チャラ描きから紹介します。
目についたもの片っ端から描いていきます!大体1分~10分くらい。
醤油差しとか、食卓に置いてあったり、「試しにこれ、描けるか?」てなんでも。

↑画材を変換して、筆ペンなど。

書き損じがあってよいです!むしろOK
「意外と描けたな」「これはムズかった」色々得意不得意がわかるのも良いことです。
データが集まると自己分析もしやすいし、実は陥りやすいミスにも気づけたりします。
ここにはないですが、文章コメントつけるのも良いかもしれません。
まずは慣れてない自分に課すために、「一日10枚は描く!」から決めていくのも良いかも。


blogだと画像が多くなり過ぎてしまうかもしれませんので、
もっと色々な講師が描いた画像紹介してますので、そちらも見てくださいね!
相互フォローもお願いします<(_ _)>

湘南美日本画講師 


2020年4月14日火曜日

チャラ描き部、発足!

チャラ描きとは
描画材、支持体を問わず、その場にあるもので、その場にあるもの、又は想像上で、短時間で、チャラチャラっと描くこと。要するに落書き。

今年度より、平常授業課題とは別に、湘南美術学院日本画の部活的な活動として『チャラ描き部』を発足する予定でした。
しかし、新型コロナの影響で、残念ながら一学期開講が五月となった為、平常授業より一足先に、チャラ描き部をネットによる展開にすることにしました。

「スケッチ、クロッキー、デッサン」みたいに名前をつけてしまうと、受験生の皆さんは、畏ったり、変に気負ったりしてしまい、伸び伸び絵を描くことを楽しんだり、創作することの喜びということを忘れがちになっていることでしょう。
それ故に、頭の中は「絵=受験=勉強」ってなってしまっている人が多いはずです。そんな凝り固まった頭と腕をほぐすため、ショナビ日本画では、授業外に部活感覚で絵を楽しむチャラ描き部を始めることにしました。

まずは、次回blog第一弾として、今回は講師達が普段描いている制作とは関係ないチャラ描きや落書きを発表します。

皆ジャンジャン描いてくれるとよいです!


日本画講師 速水



2020年4月12日日曜日

2020年 4月の枕詞。

新年度が始まりましたが、心配な、心痛む情勢が続いてます。

今年度の試験も全て終わり、ショナビ日本画も良き結果が出たこと記しておきます。
(合格結果はこちらにて確認出来ます) 湘南美術学院サイト 合格者

今年の結果を2021年3月、更によりよくすべく、本当は元気にしっかりと4月開講のために臨んでいた我々ショナビ日本画講師陣でしたが、仕切り直し、また新たに企画案を発信して、皆の絵や受験に関わっていこうと準備中です。
今のうちに 「先行」「布石を打つ」、準備しておくことでこれからの受験にも勇気もって迎えられるようにしていけるように、お互い頑張っていきましょう。

1学期の開講が5月7日の予定になりましたことに向けて、全科で「家庭課題」を準備しました。
日本画科は全日本画生徒にメールにて配信させていただきますので、メールやこのblogにてチェックをお願いしますね。
「画材校舎に置き忘れた!💦」という方、校舎が空いている時間を学院サイトのお知らせ 画材販売、よく読んで無理なき対応をお願いします。(画材無くてもやれる家庭課題も考えてますので、無理なきよう)(現在あるもので考え、工夫していくのもまた良いと思います✨)

宜しくお願いします!


※今年の試験にちなんで「ネズミ」見ないで脳内クロッキー




2019年11月30日土曜日

11月30日、2学期終了日。

昨日は丹沢山系が白くなってました!神奈川県が背負う、湘南や横浜からも良く見える山々です。
寒くなってきましたね、晩秋から冬の気配、到来です。





入試要項も発表されたりなど、受験の気配も近づいてきてます。
またこれからも更に、実力をしっかりつけていきましょう。
冬季講習始まるまでの間の、ショナビ日本画科自主トレ課題内容を下に記しておきます。

技術的な実力をつけるのも大事なことですが、培った実力の良しあし判断が出来ているか=「読み解く能力」も大事な力です。「読解力」国語において使われたりしますが、作品を、物事を読み解く力や感受性は美術において一番培われるのではないか、と思ってます。正解を探す、というよりは問題を探すことや、判断をする力だったり。講評でもよく言ったりしてますよね。
冬季までの休みの間、2学期終えた日本画ショナビ生徒にはちょうど良い、講師おススメ展覧会も紹介しておきますね。更に「読み解く能力」を磨いてみて下さい。

また、公開コン受講された方々、診断シートを送らせて頂きました。
受講者方々、また冬季講習会に新しく来る方々は、診断シートとともにショナビ日本画自主トレなど参考にしてやって来てみて下さい。

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●12/1~8までの自主トレ(自宅用)

「やらされている」感じたらは特にやらなくて良し 他自身の課題を
『ALL OUT』 出し切ること ※冬季第1タームに見ます 


高1、2生対象
「クオリティ重視」※各校舎の細密ファイルを見ておくこと
・細密デッサン グラス(家にある難しくないガラスコップ)に水(8分くらい)、後ろにトマト大野菜か果物 
・細密着彩 (同じもの同じ構図で再度)
サイズ…B3パネルに白象紙   それぞれ1枚  まずはデッサンから   
※学校や部活優先でやれるところまでで良いです

作品例




私大系 「人物に慣れるよう」「想定イメージ作り」
・人物クロッキー含むクロッキー・ドローイング(F6程大クロッキー帳一冊分)
・好きな画像や絵、色々集めたり調べておく 冬季第2ターム私大課題までに準備しておくこと


芸大系 「自分で考える『得意、不得意』」 
細密着彩/時短着彩  (サイズ任意)
クロッキー/花各種植物のドローイング(F6程大クロッキー帳一冊分)

※高3は学校のテスト優先で  出来る限り


「映画・展覧会の案内」 
加藤泉 LIKE A ROLLING SNOWBALL 展 開催中 原美術館(品川)
良い空間です。美術館ごと見ておくこと必見
風景の科学 展 12/1まで 東京都科学博物館(上野)
ダムタイプ アクション+リフレクション 展 開催中 東京都現代美術館(江東区)



2019年11月13日水曜日

全国公開コンクールの様子②

こんにちは、ショナビ日本画科です。

今回は前回に引き続き公開コンクールについてです。
コンクールの出題意図、総評、上位作品について講師からのコメントを掲載します。

◎出題意図
今回のコンクールでは、大枠の構成をある程度限定した中でどのように自身の力を出力し画面構成ができるか、また、描写せざるを得ない物を多く出題することで、各々の“物をリアルに描く”というシンプルな力を見たいと思い、花をメインとしたオーソドックスなモチーフを出題しました。
さらに、課題文に『3枚の折り紙のうち1枚で立体を作り残りの2枚は加工しないこと。白い折り紙には任意の柄を描くこと。』という条件を入れ、出題に対して正確に答えることができるか、また、色と模様を自分で自由に設定できる白い折り紙をどのように利用するか、というところをチェック項目としていれました。

◎総評
中根先生
「読解力と根性」。この2点を試される今回の出題内容は、技術以上に描き手の内面を絵に投影させるものだったと思います。上位の絵には、出題意図を読み取りながらも情報量の多いモチーフと向き合う忍耐力と責任感が、描画の技術と合わさってバランスよく絵に示すことができたのだと感じます。

柴辻先生
課題文の内容を見て、各々が出題内容を読み取りどう絵に落とし込むかという腕の見せ所の部分で、そもそも指定されたことをしていない絵があったり、本当にそれでいいの?という打ち返しだったりと、とてももったいないと感じる絵が多くありました。普段から能動的に思考を働かせ、言葉の意味を深い所で理解しようとしているだけでも、課題文は勿論のこと与えられたモチーフに対しても、何を試されているがわかるようになると思います。



◎上位作品












各所に神経の入った清潔感のある作品に仕上がってます。モチーフそれぞれのリアリティーもあり、また、卓に置かれているモチーフの印象もしっかり出ています。モチーフ同士の細かい重ね方や、色のぶつけなども、随所に渡り作者のこだわりが見受けられるのも好感が持てますね。既述の通り、細かな構成は魅力がありますが、ここからさらに良さを引き出すには、大きな画面構成にも注目できるといいですね。(速水先生より)

















モチーフへの実直さと丁寧な仕事に優れた絵だと思います。責任感ある観察描写に加えて、前景に配置した青い柄(任意で選択)の折り紙とカボチャの補色対比は、モチーフの役割と効果を的確に操作し表現にも繋げています。出題文以上にモチーフ全体を読み取る構成力、強かな描写力が詰まった1枚になったと思います。(中根先生より)














この絵は自然で見やすい。普通のことかもしれませんが、これはとても大事なことです。受験を頑張っていると、上手いけど技術ばかりが見えてきて、なんかいやだなぁと感じる時があります。
目の前の物を素直に見れているか、感じとれているかを受け手としては見たいわけでテクニックを見たいわけではないのです。
今回の作品のように今後もこの調子でどんなモチーフが出ても、甘くなってる場所はないかの確認もしつつ、安定してこれくらいの完成度で仕上げられると良いと思います。(柴辻先生より)

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 先週から今週にかけて、ショナビ日本画科では公開コンのリベンジ課題復習と、生徒個別面談が行われました。
復習することによって課題が明確になり、面談を通して講師と生徒の目標を共有できたかと思います。
早いものでまもなく冬期講習ですね。コンクールの結果をもとにさらなる実力アップを目指してください!

12/9から冬期講習が開始します。詳しくはHPをご覧ください!  http://shonabi.jp/winterseminar.html







2019年11月9日土曜日

全国公開コンクールの様子①


こんにちは、ショナビ日本画科です。
今回は先日行われた、2019年第2回全国公開コンクールについてお知らせします。

(写真は一部加工してあります)


当日は120名近い参加者による一人一卓の静物着彩コンクールが行われました。


出題内容は、

●すべてのモチーフを構成して2日間で着彩写生すること。
ただし、
・千代紙で1つ立体を作ること。その他2枚は加工しないこと。
・白い折り紙に任意の柄を描き入れること。

✳︎アナスタシア×3         ✳︎ガラス器×1
✳︎グレープフルーツ×1       ✳︎かぼちゃ1/4カット×1
✳︎千代紙×3            ✳︎白い折り紙×1
✳︎枝×3               ✳︎ポカリスエット缶×1
✳︎まつぼっくり×3         ✳︎カゴ×1

※用意されたモチーフはすべて、画面に描くこと。

でした。モチーフの構成力と描く人の発想力が問われる課題となりました。

















上位作品の全体講評の後、個別講評をそれぞれに行いました。
また、外部生の持参作品へのアドバイスを行い、全体的に充実したコンクールになったと思います。


今回の1位となった作品をご紹介します。















次回はその他の上位作品と講師のコメント、モチーフの出題意図などをお伝えしたいと思います。